みけにゃんこたち はなちゃんとの日々 2

切除手術3年が過ぎ、ずっと元気だったはなちゃんが、急に食欲をなくしました。最初は様子を見て胃腸薬を飲んでいたのですが、回復せず体重は減少、異変を感じた先生が検査をすると、結果は思いがけない悪性リンパ腫でした。乳がんの転移ではないそうです。もう安心、と思っていた矢先のことでした。かかりつけの先生の説明を伺うと、この病気の治療の困難なことがわかりました。
そして先生のすすめで、より高度な医療が受けられる病院に紹介状を書いていただき転院することになりました。普段はかかりつけの病院に通い、難治性の病気は大学病院や専門病院に紹介していただくようなシステムが、動物の病院でもおこなわれるようになってきたのです。

幸いその病院は家からも近く、私のヘタな運転でも通えることがわかりほっとしました。なにより有り難いのは土日も24時間救急外来可だったことです。
ただちにその病院で診察していただくと、このままではもって一月という厳しい結果でした・・・
治療法は抗がん剤投与が有効とのこと、でも副作用が心配でした。
しかし、あとひと月、もう迷っていることは出来ず、その日のうちに入院させ
抗癌剤の投与に踏み切ることにしました。
何時間もかけ、ゆっくりと点滴で抗がん剤を投与するのです。弱って痩せてしまったはなちゃんを預け病院を後にしました。「大丈夫だよ、明日来るからね」と頭を撫でて。
そして、翌日、病院に行くと・・・
はなちゃんは私を、その大きな目で見て、「にゃー!」と元気にないたのです!!
きっと弱って吐き気で苦しんで声も出ないとばかり思っていたのに・・・
続いて「この子なまり節食べるね~」と先生の嬉しそうな声が!
はぐはぐ先生の手から、なまり節を食べているのです。
はなちゃんがしっかり食べている!
本当にほっとしました。
今後の治療計画の説明を受けて、
はなちゃんを連れて退院し、これから1週間に一度、抗癌剤の投与のため通院することになりました。1年間の投与で緩解を目指し終了予定とのことでした。
この治療で数年生き延びた子もいる、
というお話を伺い希望を抱くことにしました。
実はこの同じとき、同居の義母がやはり抗がん剤投与で通院しており、
義母とはなちゃんのケアを同時にすることになったのでした。

和室でくつろぐのんちゃんとはなちゃんです。ここから庭にくる小鳥や近所の猫たちを眺めていました。はなちゃんがここにひとりでくると、必ずのんちゃんがあとから追いかけてきました。
猫の1年は人の4年にあたります。はなちゃんとの大切な日々が始まったのでした。

「みけにゃんこたち 」続きます。