母の誕生日と口腔ケア

台風の大きな被害を受けた地域の方、お見舞い申し上げます。
報道で各地の大変な様子を拝見し、その辛さはいかばかりかと
思います。そして私はやっぱり老人ホームや病院などの施設の様子に
特に注視し、心配してしまいます。。
311の時、私は老人ホームの両親のところにいました。
当時元気だった父だけが携帯ラジオをもっており、停電中の情報をなんとか
聞き取っていました。しだいに日が暮れ暗くなっていく中、老人ホームや病院などで
電気が使えないのは本当に大変なことだと実感しました。
何とか早く復旧させることができますように。

昨日の9月11日は母の93歳の誕生日でした。スタッフの方から
お花と可愛いカードをいただきました。ありがとうございます!
両親の写真を出すにあたって、画像の加工というものを初めてトライしてみました。
もうちょっと良い方法がないものかこれから勉強してみます💦
さて
父が亡くなり、今私は食事の介助にお昼に毎週母のところに通っているのですが、
実は母は4年前の誤嚥性肺炎で入院したとき胃ろうの設置をしました。
胃ろうならば、全く口から食事がとれないのでは?というと(場合によっては)
そうではありません。
ホームのスタッフさんが、退院してきた母の様子をご覧になって、
「Hさんはまだ口から食べられますよ」と言っていただいたのです。
胃ろうにすると、栄養はとれるのですが、口や食道の機能が衰えてしまいます。
少しずつ口から食べさせ、安全を十分確認しお医者様の確認も得た上で、
朝のみ胃ろうにし、
昼と夜は口からとろみをつけたソフト食をとることになりました。
(現在は昼のみ口から食事です)
しかし、重い認知症になると、食事中にも傾眠がちになり、嚥下機能も衰え
なかなか食べさせるのが難しいのです。
そこで私が実践しているのが、口腔ケアをしながら食事させることです。


こちらは口腔ケア用のスポンジです。ドラッグストアなどで購入できます。
父が入院していたころ、毎日口腔ケアに通っていてこのスポンジを使っていました。
(口の中を清潔にしていないと、肺炎をおこしてしまうからです)
声かけしても、すぐ眠ってしまい、なかなか食べてくれない母に、なんとか食べさせることができないかと考え、このスポンジで口の中をマッサージして口腔内に
適度な刺激を隈なく与えて、覚醒を促し食べさせる、ということをやってみました。
(同じホームに入所されていたご家族の方が、胃ろうのお母様のために
毎日口腔ケアをされていたのを拝見し、お話を伺い参考にさせていただきました。)
そうすると動かなかった口の筋肉が動き、食物をため込んで飲み込めない母が
「ごっくん」を成功させることが増えました。
食べ物を咀嚼し嚥下する、といった機能は当たり前すぎて意識もしていなかったですが
ものすごく大事な機能だったということが両親のケアでわかったことでした。
母が「ごっくん」をしてくれると本当に嬉しいです。
昨日のお昼が終わり、帰り際、「今日はソフトクリームのおやつですよ」とヘルパーさん。ソフトクリーム!それは素晴らしい・・・食べさせたい!
「ソフトクリームにとろみをつけてみますね。」と言って下さいました。有り難いです・・・おやつ、食べられたかな?